シュガーレスガム

食後、歯ブラシ代りに『シュガーレスガム』を食べている人いますか?

え.jpg「はーい!」「はーい!」

 おぉー たくさんいらっしゃいますねぇ。

 

では、ガムを食べても、歯垢はほとんど取れないことはご存知ですか?

「・・・・・」

 

ガムが歯の表面を磨くことは期待できませんが、ガムを噛むことによって、唾液の量が多くなることは期待できます。

 

唾液の量が多いと、自浄作用が増します。

また、食事によって溶けた歯の表面が、唾液中の成分で再生されます。

 

乳児は唾液が多く、よだれかけがベトベトの子もよくいますよね。

(よだれが多ければ多いほど虫歯になりにくいわけではないですが)

乳児は唾液が多いので、頻繁に授乳や離乳食を食べていても、虫歯になるリスクは低いのです。 き.jpg

授乳で歯が溶ける?!

「妊娠・授乳で、すっかり骨が減って歯がボロボロ」というママさん。

ママヘトヘト2.jpg授乳で歯の成分まで吸い取られてしまうイメージでしょうか。

 

実は、歯は骨ではありません

歯が植わっている口の骨は、骨です。

でも、歯、自体は、構造的にも組織的にも骨とは別ものです。

 

母乳を作るために、歯が溶けることもありません。

 

お母さんの歯の調子が悪くなったのは、赤ちゃんのせいではないですよ。

 

妊娠・授乳中によくあるお口のトラブルは、歯ブラシした時に血が出るなどの歯周炎(妊娠性歯肉炎)です。

歯ブラシ不足によるトラブルです。

 

お口のトラブルや不安は、妊娠前に要チェックしてください。

出産後に通院しようと思っていても、実際には、赤ちゃんのお世話に追われて、自分のことは後回しになるものですから。 

歯周炎(歯槽膿漏)

患者さんからの質問です。
 
『歯ぐきに炎症が起こって、歯ブラシすると血が出るのは納得いくけど、
歯ぐきの炎症で、どうして歯が抜けるのか不思議。』
 
なるほど、いい質問ですね! 
歯ぐきに炎症が起こると、徐々に周辺の骨をとかします。(ちなみに歯はとかしません)
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歯周炎が悪化すると、歯が植わっている骨(歯槽骨)をとかします。
そうすると、歯の根っこが歯槽骨に植わっている長さが短くなり、グラグラしてきて、歯が取れてしまいます。
 
患者さんによっては、『歯が伸びた』とか、『歯ぐきが下がった』とか、『歯ぐきがえぐれた』とか、『歯ぐきが痩せた』と、感じていることが多いです。
実際は、歯の周りの骨がとけた状態です。
 
歯周炎で抜けた歯の代わりに、インプラントで歯を作ることは、ほとんどのケースで、できません。
インプラントを植えるための骨が、歯周炎でとけてしまっているからです。
とけた骨を回復させる治療をしなければインプラントはできません。
 
歯周炎は歯に付いた汚れがきっかけで起こります。
歯石になった汚れは、歯ブラシでは取れません。歯科医院で除去します。
歯石に触れている歯ぐきは、炎症を起こします。炎症を治すには歯ブラシが有効です。
 
炎症がある歯ぐきは赤く腫れていて、気がつきませんが、歯石を取って、炎症が治まると、歯が伸びたように見えます。それは、歯槽骨がとけたため、歯ぐきが下がるからです。
 
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たかが歯石・されど歯石。歯石を放置することは、歯の寿命を縮めることになります。
 
歯石の付きやすさには個人差があります。ほどんど付いていない人もいれば、本来あるはずの歯の隙間が埋まるほど、べったりついてしまう人もいます。
 
下の前歯の裏側、上の奥歯のほっぺた側は、歯石が付きやすい場所です。丁寧に磨いてくださいね。
 
てらうち歯科では、歯石を除去した後、患者さん一人一人に合ったメンテナンスをご案内しています。
 
 

歯ブラシすると血が出るんです・・・

患者さんからの質問です。

「なんで 『歯磨きしていない=血が出る』 なのでしょうか??」

 

このブログをお読みの方の中に、歯ブラシすると、血がにじむ人いませんか?

 

それは、歯肉炎の可能性大です。

もちろん、毎朝毎晩歯を磨いていることと思います。

磨きにくい歯並びだったり、磨き癖で、歯ブラシが当たっていない場所があるんです。

それで、歯と歯ぐきの境目に残った汚れが、歯垢になって、歯垢が触れている歯ぐきが炎症を起こすのです。

炎症がある歯ぐきは、歯ブラシが当たると出血します。痛みを伴わない場合が多いです。

 

歯ブラシのとき血が出るから、そこは触らないようにしていませんか?

 

そこが落とし穴!出血があるところは、血が出ても気にしないで、ちゃんとブラシを当てて汚れを落としてください。歯ブラシのマッサージ効果で、歯肉も早く回復します。

ゴシゴシ強くこすると傷つきますから、やんわりそっとブラシを当ててこすって下さいね。

出血する歯肉には、食後に限らず、ちょくちょくブラシでマッサージした方が回復が早いです。歯磨き粉は毎回つける必要はないです。

 

子供でも汚れが残っていると歯肉炎になります。

また、矯正装置や入れ歯でも、歯肉炎になることがありますので、歯ブラシをこまめにかけて、症状を抑えてください。

 

歯ブラシでは取りづらい場所の汚れは、フロスや歯間ブラシ、一本磨き用の歯ブラシなど、道具を駆使して下さい。

てらうち歯科でも購入できますので、ご自分にあったものを相談して下さい。

フロス1.jpg 

フロスには糸を自分の指に巻いて使うものや、弓型のものや、

この写真のようにY字型のタイプがあります。

奥歯にはY字型がおすすめです

洗って繰り返し使えます。糸が細くなったり切れたら交換です。

 

 

歯間ブラシ1.jpg

これは、歯間ブラシ。歯と歯の間に通して使います。

歯の空き間に合わせて、サイズもいろいろあります。

歯ブラシ同様、洗って繰り返し使えます

 

 

一本磨き1.jpg これは一本ずつ磨くのに便利な歯ブラシ

親知らずの裏など、狭くて歯ブラシが入らないところや、

お子さんの歯が生えかけの時に使うと便利です

 

 

 

歯垢は、放っておくと歯石になります。

歯石になってしまった汚れは、歯科医院で専用の道具を使って除去します。

 

歯石の付いた歯ぐきは炎症が進み、歯周炎を起こします。

放っておくと、歯が植わっているあごの骨を溶かしてしまい、いずれ歯が抜けてしまいます。 

 

うちの子、歯磨きを嫌がるんです・・・

歯ブラシ1.jpgのサムネール画像まず、心配しているお母さんに一言。

「こどもは歯磨きを嫌がって普通です」

 

好きでないことでも、お子さんの体のために、習慣にしていかなくてはいけないことなので、

親の悩みの種になりますよね。。

 

歯磨きは、虫歯予防のためだけでなく、歯肉炎の予防のためでもあります。

歯肉炎は、小さな子供でも起こります。

歯に異物(食べかす)がくっついたままになっていると、その食べかすに接触している歯ぐきに炎症ができ、歯ブラシするだけで出血があります。

皮膚に絆創膏を貼りっぱなしにして、かぶれるのと同じように、歯ぐきも異物に対して、炎症を起こします。

 

さて、では、どうやって逃げ回るこどもの口にブラシをかけるか!?

 

まずは、お子さんと「歯磨きが何でイヤなのか」話し合ってみてください。

「歯ブラシは、○○ちゃんの歯にくっついているバイ菌をやっつけて、歯を大事にするためだよ」と、お子さんに、自分の歯を大事にするためなのだと教えて下さい。

まだ自分から言葉を発しない小さな子供でも、語りかけの様子で、大事な事を話しているのか、たわいもない話なのかを察しています。

 

仕上げ磨き2.jpg毎食後に磨くのが基本ですが、せめて夜寝る前には、一本一本丁寧に、フッ素入りの歯磨き粉を付けて磨いてください。

(歯の表面が汚れていると、フッ素が付きません)

 

磨いた後は、水・お茶以外の水分・食べ物は口にさせないことも肝心です。

 

P1010668.JPG歯科医院で、定期的にフッ素塗布をすることで、お子さんの歯磨きに対する意識を高めることもできます。

フッ素塗布では、衛生士による歯磨き指導も含まれています。

 

お母さんの語りかけに乗ってこなかったら、衛生士さんに語りかけを代わってもらうと、効果てきめんの子も多くいます。

 

痛みの処置で歯科医院に初来院するよりも、お子さんの『自分の歯は自分で大切にする意識』を高めていくトレーニングから、歯科医院との関係作りをしていくことが大切だと考えます。

 

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