乳歯、初めて抜けたよ!
5歳の女の子が、来院です。
『歯がグラグラでご飯を食べるのも痛いの』
見ると、下の前歯がグラグラしてます。
「うん、これはもう抜いた方がいいね」という院長の言葉に、
不安な顔をするかと思いきや、女の子は『うん!』とうれしそう。
聞くと、幼稚園のお友達の歯が抜けているのが、カッコイイからだそうで。
なるほど。園児の間では、歯抜けは流行なのか。
院長が「大きく息を吸ってー。吐いてー」と言いながら、
女の子に見られないように隠し持っていた、抜歯器具で
一瞬にして抜きました。
「はい、もう抜けたよ。」
女の子はうれしそうに初めて抜けた歯を手のひらに乗せて眺めていました。
この歯はもう簡単に抜けそうだったので、抜歯前に、お母さんとお子さんに、
麻酔をするか選択してもらいました。
麻酔をしたら、止血しやすいという利点がありますが、
注射で、怖い思い(痛い思い)をして抜くよりも、さっと終わらせた方が
今後の歯科治療に対する気持ちが前向きに維持できると思い、
麻酔なしで抜ました。
このグラグラの歯を抜くより、麻酔の注射の方が痛いからです。
女の子に、深呼吸させたのは、息を吐くときに体の緊張が取れるので、
痛みが和らぐからです。
女の子は、プレゼントのケースに、抜けた歯を入れて、
うれしそうに首にかけて帰りました。
院長の『不必要な治療はしたくない』『無理に痛い思いをさせたくない』
という、信念の一場面でした。
女の子は歯が取れてよかったですね。
ところで、1本だけ抜いたのですか。
まだ沢山残っていればまた来院しに来ますね。